会社全体で気軽に相談できる社労士さんでいてくださるといいなと思います。
おのみちバス株式会社 総務課庶務係 浜中祥太さま
労働者派遣事業許可申請代行
尾道市民の足、おのみちバス株式会社は、70年の歴史ある「市営バス」から生まれ変わってはや10年以上。尾道市内を運行する路線バスはもちろん、自転車の積載が可能なサイクリスト向けの高速バス「しまなみサイクルエクスプレス」、観光バスでは、高い人気を誇る「カープ応援バスツアー」などを運行しています。坂道の多い尾道市民の生活を支え続けるおのみちバスさんの「熱い想い」をお聞きしてきました。
- ―長い歴史を背負っていらっしゃいますよね。
- 浜中さま:市営バス時代から数えれば80年くらいですが、第三セクターとして生まれ変わってからはまだ10年ちょっとなので、会社としてはまだまだこれからだと思っています。会社が変わるタイミングではいろいろ苦労もあったとは聞いているんですよね。もともと交通局の局長だった前社長と公務員として働いていた職員(現社長)や、運転手として働いていた嘱託職員のみなさんに加え、私のように新たに雇われた社員とで厳しい時代も乗り越えて、今ようやく会社らしい形になってきたのかなと思います。
- ―尾道という土地柄、バスは市民の足として期待され続けますよね。
- 浜中さま:そのように聞いています。高齢者も多いですから、バスがないと生活が立ち行かなくなるという声はあります。人口減少や運転手不足によってどうしても路線の縮小が検討されがちな中、市民の足となるバス路線を維持し続けるために、他の事業も手掛けてそちらで利益を出すことで、なんとか市民生活を守ろうとしています。それが我々の経営方針なんで、社員一丸となってそこを頑張ろうとしています。
- ―社員が一丸となれるのは、やはり社長のメッセージが社員の皆様に届いているということなのでしょうね。
- 浜中さま:そうですね。社長が社員に近い存在だというのもありますし、バス事業が厳しい時代を向かえていることを社員が理解していることも大きいと思います。厳しい部分を知っているからこそ、みんなでカバーし合おうという感じになっています。大事な市民の足を我々の代で止めるわけにはいかないという気持ちがあるから、よい連鎖を生んでいるのかなと思います。
- ―バス業界ならではの難しさもありますか。
- 浜中さま:そうですね。何と言っても人手不足が一番大きな問題です。バスの運転手の確保が難しい時代なんです。運転手の高齢化、「大型2種免許が必要」といった運輸業界ならではの特殊さなども手伝って、人材を確保しにくいです。新卒採用のための会社説明会に参加しても、なかなか希望者が集まってくれないですしね。バス業界だけで開催した会社説明会では、大手に人気が集中してしまいますし、地元の小さなバス会社は大変です(笑)。
- ―「男の子がなりたい職業」として花形だった時代もありますよね。
- 浜中さま:そうなんですよね。大好きな乗り物の運転手になりたいとか、尾道の観光地やしまなみ海道を運転したいという希望者は一部いるんですが少ないですし、地元の方ではないことが多いんです。地元にいる方にも期待していただける職業になれるといいんですが。でも今は、入社後に会社の費用で2種免許をとってもらうという制度をつくって、20代の人を確保できるようになりました。今は会社全体で若い人材を育てていこうとしています。
- ―今回あかつきにお声をかけていただいたきっかけは、労働者派遣申請の手続代行 のご依頼でしたね。
- 浜中さま:派遣事業は、これから立ち上げていきたい事業のひとつなんです。まだ形にはなっていないのですが、今準備しておくべきだとの経営側の想いもあって、思い切って進めることにしました。それでホームページで手続き代行をしてくれる社労士を検索して。でも、労働者派遣申請をしている社労士さんは案外少ないんですね。1社は手一杯だと断られてしまったりして、あかつきさんに行きつきました。メニューに書かれていたことや、お電話で相談したときの対応などで、「ここにお願いしよう」と思えたんです。それ以外にも、労務相談ができる先を探していて、いろいろとご提案いただければと思っています。
- ―ありがとうございます。現在労務管理は全部社内で対応されてるのですよね。
- 浜中さま:そうなんです。わからないなりに自分たちで調べて労務相談に応じたり、保険手続き業務はいまだに紙と手作業で行っているので、見直そうと思っているんです。やはり、会社をもっとよくしていきたいんですよね。労使間でいがみ合うのって本当につまらないですし、法的な解釈が合ってるかどうかわからないままの対応で社員を不安にさせるのもよくないし。手間のかかる手続きも効率的に行えるようにして、ちょっとでも気持ちよく働いてもらうためのことに力をかけられるようにもしたいんです。こんな人材不足の時代ですから、気持ちよく働いてもらえる環境が人材の流出を止めるために、とても重要なポイントになるんです。バス業界の中で評判がよりよくなれば、転職希望者も増えてくれるかもしれませんし(笑)。
- ―気持ちよく働いてもらうために、特別に進めている改善策もあるのですか。
- 浜中さま:実は今年にはいって大きく方針を変えて、対策をとりました。つい先日、社長と専務が運転員とランチをしながら直接話をする場を設けたんです。その場では、厳しい意見も多かったですが、今回の機会を通じて気づかされたこともたくさんありました。社内の大小の不満すべてに耳を傾けて、優先順位をつけて改善していく項目を決めました。お互いの考えを伝え合うことで理解を深められたところもあるし、ちょっとしたことで不満解消につながったものもあって、よいヒントをいただけたと思っています。やはり現場を大事に、人を大事にしなくてはいけないなと改めて気づかせてもらいました。
- ―今後中長期的に力を入れていきたい事業のことも聞かせてください。
- 浜中さま:せっかく申請した派遣業を形にしたいなと思っています。この先3年、5年、10年と将来のことを考えると、従業員のため、その家族のため、また尾道市民の生活のため、経営基盤をより強固なものにしていかなければと思っているんです。事業が拡大できれば待遇も改善できますし、長く勤めていたい魅力ある会社であり続けることができれば、地域の活性化にもなります。そのために、派遣事業を軌道に乗せたいなと思っています。
- ―そんな事業展開に、あかつきがお手伝いできる領域はありますか。あかつきに期待していただけるところをぜひ教えてください。
- 浜中さま:我々には法的な専門知識がありませんから、そこはぜひお力を貸してほしいと思います。でも我々総務の人間だけでなく、会社全体で気軽に相談できる社労士さんでいてくださるといいなと思います。今は情報があふれているからインターネットですぐに法的なことも調べられるけれど、何が正しいのか判断が付きません。また、調べようと思ったことは検索できるけれど、その周囲にある情報は、知識がなければ得られません。だから、みんなが「主治医のように」身近に相談できる先があれば、安心につながると思います。あかつきさんにはカウンセリングサービスもありますし、いろんな角度から社員みんなの相談に乗っていただけるといいなと思います。
- ―なるほど、私たちは社員の方全員の相談に乗れる社労士を目指せばよいのですね。
- 浜中さま:そうしてもらえると理想的だなと思います。さらに、社員の家族の方々のご相談にも乗ってもらえるといいですよね。定年を迎える方の今後のことや年金のこととかも、我々では知識が足りていないところがあるので。それが気軽に、そしてアットホームな感じでいつでも相談に乗ってもらえる感じだと、本当に助かります。法的な専門家ってとっつきにくいところがあって、「こんなこと聞いていいのかな」なんて思っちゃうのですが、今後もずっと今のままの「フランクに相談できるあかつきさん」でいてください(笑)。
―今日はありがとうございました。